2016年10月2日日曜日

Hamilton - The World Was Wide Enough

1 2 3 4 5 6 7 8 9…

バー:
知っておいて欲しいことが10ある

その1!

バー:
私たちは明け方にハドソン川を渡った
友人のウィリアム・P・ヴァン・ネスが私の介添人だった

その2!

バー:
ハミルトンも奴の仲間と現れた
ナサニエル・ペンドルトンと 知り合いの医者がひとり

その3!

バー:
私はハミルトンが周囲の景色を見渡すのを眺めた
あいつが一体なにを考えているのか 分かればいいのだが
この男は私の政界でのキャリアを台無しにしたんだ!

この時点で和解に至り
誰も撃たずに済むことが多い

その4!

バー:
ハミルトンが先行として 立ち位置を選ぶ権利を得た
彼はこの世界に 何かの使命を持った人間のように映った
あの男の射撃の腕は一流だ
決闘への関与を否定できるよう 医者が後ろを向く

5!

バー:
当時は知らなかったが
私たちのいた場所は ハミルトンの息子が死んだ場所の近くだった
だからなのか──

6!

バー:
奴は自分の銃を厳しく確認していた
私はあいつが引き金をもてあそぶのを見ていた

7!

バー:
告白しておこうか?
ともに戦った兵士達ならよく知っている 私の射撃の腕はひどいものだ

その8!

バー、ハミルトン:
交渉の最後のチャンスだ
介添人同士で 誤解をとけるか話し合う

バー:
学校では教わらないだろうが
調べれば分かる ハミルトンはこのとき眼鏡をかけていた
何のために? 正確に私を撃ち殺すためというほかに理由があるのか?
やるかやられるかだ もう引き返すことなどできない
血が流れる直前 私の頭を占めていたのはたったひとつだった
私は娘を残して死ぬわけにはいかない!

その9!

バー:
相手の目を見て まっすぐ銃を構えろ
持てる勇気を振り絞って
カウントだ

1 2 3 4 5 6 7 8 9

10歩かぞえて 撃て!


ハミルトン:
これまで幾度となく死の瞬間を想像してきた 今では記憶のようにすら思える
今こそがその訪れなのか?
地面を踏みしめ立つ僕の もうすぐそこに迫っている?
その訪れが見える 僕は逃げ出すのか 引き金をひくのか 身を任せるのか?
旋律もビートも聴こえはしない
バー、僕の最初の友人であり そして敵
彼がこの世で見る最後の人間になるのかもしれない
この一発をふいにしたら 君はその記憶とともに僕を思い出すのか?
この弾丸が 僕が後世に残す遺産だとしたら?

遺産…遺産とはいったい何なんだ?
完成をこの目で見届けられない庭園に 種を蒔くようなものだ
いずれ誰かが僕のために歌う曲の 最初の何音かを僕は譜面に書いただけだ
アメリカ、僕に与えられた 壮大なる未完の交響曲よ
僕に変革の機会を与えてくれた
移民の孤児でも 足跡を残し のし上がれる場所
僕の時間は尽きようとしている
僕は走り続けて、時間を使い果たした
ふと気づき 視線を向ける
僕は向こう側を垣間見る
向こうではローレンスが兵士の合唱を率いている
僕の息子があちら側にいる
先に逝った僕の母とともに
ワシントンが向こう側から僕を見ている

僕にお別れの言い方を 教えてくれ

上って行くんだ 上へ 上へ

イライザ…

愛しい人よ 君はゆっくり来てくれ
向こう側で会おう
自由に乾杯を…


彼は拳銃を空へ向ける──

バー:
待て!


バー:
私の弾丸は彼の肋骨の間を撃った
彼のもとへ向かおうとするが、引き離される
ハミルトンは船に乗せられ ハドソン川を引き返していった
私は酒を飲みに行く

外では慟哭が聞こえる
誰かが私に告げる 「あなたは身を隠したほうがいい」
アンジェリカとイライザは 二人とも
彼が息を引き取るとき そばにいたと聞いた

死は差別をしない
罪人であろうと聖人であろうと
ただ 一方的に奪い続ける
歴史は痕跡を消しさっていく
描かれる絵画ひとつひとつに
私と私の犯した過ちを描き出す
アレクサンダーが銃口を空に向けたとき
命を落としたのは彼だったが
代償を支払ったのは私だった

私は生き残り、その報いを受けたんだ

私は今や歴史上で悪人として語られる
あまりにも幼く 盲目だったんだ…
気付くべきだった
気付かなければならなかったんだ
ハミルトンと私が生きるのに充分なほど 世界が広いということに
私たちがともに生きるのに充分なほど 世界は広かったんだ

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