2016年10月2日日曜日

Hamilton - Blow Us All Away

フィリップ:
新たなキングスカレッジ卒業生の登場だ
自慢はいけないかもしれないけど
僕はそりゃもう 凄い才能で皆を驚かせる
学者たちいわく 僕には父と同じだけの頭脳と才能があるって
レディーたちいわく 父譲りなのは頭の出来だけじゃない
まだ19歳だけど 中身はもっと大人さ
父のように自立した立派な男にならなきゃ、そしてもっと勇敢に
僕は父の遺産を誇りを持って背負うんだ
父さんはよく言っていた
いつか 僕は──

みんなを驚かせる

フィリップ:
お嬢さんたち、僕 ジョージ・イーカーって男を探してるんだけど
先週、独立記念日のスピーチをした人なんだ
あいつ大衆の前で 父の築いた遺産を批判した
許すわけにはいかないんだ 父の名誉にかけて

マーサ:
さっき2ブロック先のブロードウェイで見かけたわ
劇を観に行くって言ってた

フィリップ:
そうか、なら劇場まで訪ねるとしよう

ドリー:
ねえあなた すごい色男ね

フィリップ:
君たちもそのドレスとっても似合ってるね
僕の用事が済んだら あとで一緒に脱がせ合うってのはどう?

マーサ、ドリー:
いいわね!

みんなを驚かせる!


フィリップ:
ジョージ! おい、ジョージ!

ジョージ:
静かにしろ! いま劇を観てるんだぞ!

フィリップ:
お前こそ 僕の父について不躾な口を叩かずに
静かにしてるべきだったんだ!

ジョージ:
何も間違ったことは言ってないさ
お前の父親はろくでなしだ 見たところお前さんもそうらしいな

アンサンブル:
うわーお

フィリップ:
あくまで謝らないつもりか?

ジョージ:
そうさ 俺は軽口は叩かん
お前の同級生のガキどもとは違うんだ

フィリップ:
なら決闘の場で会おう
お前が今すぐ外に出て勝負する気があるなら別だが

ジョージ:
お前の居場所は知ってるから、とっとと消えろ
劇の途中なんだよ


フィリップ:
父さん、あいつが父さんのこと何て言いやがったか
聞いたら父さんだって怒ったはずだ 僕にはとうてい我慢できなかった──

ハミルトン:
落ち着きなさい

フィリップ:
父さんのアドバイスが欲しくて
決闘するのは初めてなんだ
学校じゃそんなこと教わらなかったし

ハミルトン:
友人同士で和解の交渉はしたのか?

フィリップ:
向こうが謝罪を拒んだから 交渉決裂したよ

ハミルトン:
決闘の場所はどこで?

フィリップ:
川向かい、ジャージーで

ハミルトン、フィリップ:
ニュージャージーではなんでも合法だから…

ハミルトン:
わかった こうしなさい
イーカーと向き合うまで あくまで堂々と立っているんだ
その時がきたら 銃を空に向けて撃ちなさい
それですべて丸く収まるはずだ

フィリップ:
でも それで相手が撃ってきたら? 僕はやられちゃうよ

ハミルトン:
いや 向こうが信義ある男なら すぐお前と同じようにするはずだ
誰かの命を奪ったりすれば ずっと後悔を抱えることになる
お前の母さんにこれ以上つらい思いをさせてはいけないよ

フィリップ:
父さん──

ハミルトン:
約束してくれ
その青年の血で自分の手を汚してはいけない

フィリップ:
わかったよ、約束する

ハミルトン:
終わり次第 家に帰ってくるんだぞ
父さんの拳銃を持っていくといい
うまくやるんだ 頑張って行ってきなさい

フィリップ:
僕はフィリップ
僕は詩を書く
ちょいと緊張してるけど とにかく
僕は誇りある ハミルトンの男だ
父に関する暴言を 許すわけにはいかないんだ
イーカーさん! 劇はどうでした?

ジョージ:
社交辞令はいらん さっさと行くぞ
拳銃を持ってついてこい

フィリップ:
確認するぞ
決闘は10カウントをしてから行う

カウント開始!

フィリップ:
相手の目を見て まっすぐ銃を構えろ
持てる勇気を振り絞って
ゆっくり 相手に分かるように 銃を上空に向けて構える

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