2016年10月1日土曜日

Hamilton - Right Hand Man


英国海軍のハウ提督が戦隊を配置した
3万2千もの兵が ニューヨーク港を攻めてきた
ニューヨーク港に 3万2千もの敵
彼らに囲まれてしまった時!

ハミルトン:
カリブ地方で育った幼少期 俺は戦火を望んでいた
自分が貧しいことは分かってた
それしか道はないと知っていた──

ハミルトン、バー、マリガン、ローレンス、ラファイエット:
這い上がる!

ハミルトン:
いつか俺のことが語られるとき
俺はこの戦場で燃え尽き息絶えるか──

ハミルトン、バー、マリガン、ローレンス、ラファイエット:
勝ち進む!

ハミルトン:
俺はこの大陸のために戦おう
だが それを指揮できる男は一人しかいない
俺たちを導き──

ハミルトン、バー、マリガン、ローレンス、ラファイエット:
逆転する!

ハミルトン:
分かるだろう? 唯一の道だ

ハミルトン、バー、マリガン、ローレンス、ラファイエット:
立ち上がる! 這い上がる!

ハミルトン:
さあ いらしたぞ!

アンサンブル:
総司令官のお出ましだ!

バー:
紳士淑女の皆さま!
待ち望んだ瞬間がやって参りました!
マウントバーノンの誇り!
ジョージ・ワシントン!

ワシントン:
我々の火器は少なく
人員も足りていない
総数では敵に及ばず
万策尽きている
持てる全てをかけて挑むしかないのだ
私に必要なのは その右腕となる者だ

よし
少しだけ素に戻ってもいいだろうか?
ほんの一瞬でも?
無防備に この心の本音を打ち明けても許されるか?
私は現代の軍司令官の模範とされている
敬慕される バージニアの老兵だ
部下たちは皆 私を台座に乗せようとして
私の品性を 雄弁さを称える手紙をしたためては
知人友人に送っている
だが誰も口にしようとしない現実がある
誰の目にも明らかなことだ
英国軍の大砲が鳴り響くとき…

アンサンブル:
ドカーン!

ワシントン:
逃げ出すほかに出来ることはない
指揮下の者達が次々と退却していくなか
私は一体どうやって皆を導けばいいのだ?
ブルックリンが英国の手に陥落するなか
流れる血をどう止められる
ナイトがルークを取る、だが見ろ

我々の火器は少なく
人員も足りていない
総数では敵に及ばず
万策尽きている
持てる全てをかけて挑むしかないのだ
私に必要なのは その右腕となる者だ
砲撃が来るぞ!

ハミルトン:
バッテリー・パークがやられた
被害状況を確認しろ
奴らを足止めして不利に追い込むんだ
神に与えられた根気で踏ん張れ
ハミルトンは船を捨てないぞ
おい、奴らの大砲を分捕ってやれ──

マリガン:
ドカーン!

ワシントン:
砲撃が鳴り響く
血肉をまき散らして…

全員:
ドカーン!

ワシントン:
砲撃が鳴り響き
我々はキップス・ベイを手放す…

全員:
ドカーン!

ワシントン:
船がまた一艘…

全員:
ドカーン!

ワシントン:
我々は南端を奪われた…

全員:
ドカーン!

ワシントン:
急いでハーレムに逃げるんだ
これ以上の失敗はゆるされない
銃と馬を さあ行くぞ
私は戦力を二分することにした
街を裂き迫る英国軍に 我が軍はすっかり物怖じしている
もはや降伏寸前の怯えよう
私はこの反乱を目にして怒鳴りつける
これがアメリカを共に守ろうとしている者達なのか?
我々は深夜に行軍する 遠くマンハッタンを尻目に
この身はひとつしかないのだぞ
私には至急 補佐官が必要だ…

バー:
総司令官閣下、失礼致します!

ワシントン:
君は?

バー:
アーロン・バーであります、閣下
発言をお許し頂けますでしょうか?

ワシントン:
言いたまえ

バー:
閣下
私は以前モンゴメリ将軍の元におりました
とはいえ 将軍がケベックで
首に被弾されるまでのことでしたが
つまり、申し上げたいのは
閣下のお力になれることがあるのではないかと
遠方から英国軍に攻撃を続ける
閣下の手腕 感服いたします

ワシントン:
そうかね

バー:
閣下にいくつかご質問 かねてはご進言したいのです
西に逃げ続けるのではなく 戦う手段を

ワシントン:
ほう?

バー:
つまり──

ハミルトン:
総司令官閣下、お呼びでしょうか?

ワシントン:
ハミルトン、入ってくれたまえ
バーには会っているか?

ハミルトン:
ええ、はい

ハミルトン、バー:
縁があるようで

バー:
申し上げていました通り
閣下のお手並み これからも楽しみにしております

ワシントン:
バー?

バー:
はい、閣下?

ワシントン:
ドアを閉めて行ってくれるか


ハミルトン:
閣下、私は何かお怒りを買うような真似を致しましたか?

ワシントン:
いや、その逆だ
私が君を呼んだのは 我々の勝算がいま絶望的ともいえるためでね
君の評判は前から耳にしていた
おかしなことだ

ハミルトン:
どういうことですか?

ワシントン:
ハミルトン、なぜ君は誰の参謀にもつかないんだ?

ハミルトン:
閣下!

ワシントン:
誤解しないでくれ、君は若さに似合わず高い名声を得ている
君が英国軍の大砲を強奪せしめたのは聞き及んでいるよ
ナサニエル・グリーンもヘンリー・ノックスも
君を部下にと望んでいた…

ハミルトン:
秘書官としてですか? 冗談じゃない

ワシントン:
どうして機嫌を損ねる?

ハミルトン:
私は別に──

ワシントン:
いいのだよ 前線で戦いたいという ハングリー精神を君は持っている
私も若い頃はそうだった
殉教者のように死ぬことに憧れを抱く

ハミルトン:
当然です

ワシントン:
だがな、死ぬのは容易いぞ 生きることこそが困難なのだ

ハミルトン:
なぜ私にそのようなお話を?

ワシントン:
正直に言おう
私は今 大陸会議の約束した戦力の
3割しか手元にない状態で戦っている
我々はさながら引火寸前の弾薬庫だ
私には負担を軽くしてくれる人間が必要なのだ
どうだ?

ハミルトン以外のカンパニー:
このチャンスをふいにする気はない!
一発やってみるんだ!
俺はこの国とおんなじ
まだ若く未熟でハングリーだ

ハミルトン:
そしてこのチャンスをふいにする気はない!

ワシントン:
我々の火器は少なく
人員も足りていない!

ハミルトン:
人員をかき集めるべきだ
幾つか伝手があります
ローレンス、マリガン、ラファイエット侯爵
よし、他には?

ワシントン:
総数では敵に及ばず
万策尽きている!

ハミルトン:
我々にはスパイが必要です
王臣からうまく情報を引き出せそうな人間が
大陸会議には可能な限りの物資を要求するよう
手紙を出しましょう
あなたは陣営を調えてください
敵を驚かせる戦術が必要だ
のし上がってやろう
閣下は情報を整理してください
新たな国を起ち上げるため
立ち上がるその時に向けて!


アンサンブル:
総司令官のお出ましだ!

ハミルトン:
立ち上がれ!

アンサンブル:
総司令官のお出ましだ!

ハミルトン:
のし上がれ!

アンサンブル:
総司令官のお出ましだ!

ハミルトン:
起ち上がれ!

アンサンブル:
総司令官のお出ましだ!

ワシントン:
そして、その右腕となる男が!

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