2019年9月25日水曜日

Flight of the Conchords - Jenny

ブレット:
こんにちは

ジェマイン:
やあ

ブレット:
こんにちは 公園で座ってるそこの彼

ジェマイン:
うん…? いま挨拶したよね 公園にいるそこの彼女さん…?

ブレット:
調子どうなの?

ジェマイン:
えっと
いいよ おかげさまで

ブレット:
元気そうね

ジェマイン:
え?

ブレット:
元気そうねって言ったの

ジェマイン:
ああうん まあ

ブレット:
ジェニー

ジェマイン:
なんです?

ブレット:
ジェニー

ジェマイン:
いや 申し訳ないけど誰かと間違えてるんじゃ

ブレット:
いえ私 ジェニーよ
私の名前がジェニーなの

ジェマイン:
あっ 君が ああそうね ははははは…
ついてっきり いやもう まったくおかしな勘違いをしたもんだ
初めましてジェニー

ブレット:
私たち会ったことあるのよ けっこう何度もね

ジェマイン:
ああ そうだったよね勿論
つまり君と 初めましたねっていう その 初めて会った時にね?
それでえっと どこだったっけ 
僕が君と初めて 初めましてをしたあの時って

ブレット:
パーティーよ

ジェマイン:
そうだった! あのつまんない職場の集まりじゃなかった?

ブレット:
違うわ

ジェマイン:
うん だから「じゃなかった」って言ったんだ
共通の友達のパーティーだったり…した? しなかった? そう? 違うっけ?

ブレット:
そうよ

ジェマイン:
ああ だと思った
ボビーのだろ

ブレット:
いいえ

ジェマイン:
ダグの?

ブレット:
いいえ

ジェマイン:
D-ドッグの?

ブレット:
違う

ジェマイン:
マクスウェル?

ブレット:
違うわ

ジェマイン:
アンディの?

ブレット:
ええ アンディのよ

ジェマイン:
ああ アンディのパーティーね そうだった
ああ アンディはすごくいいパーティーをやるよね そう思わないかジェニー?

ブレット:
ええ、私アンディのパーティーは大好き!

ジェマイン:
僕も大好きだよ アンディのパーティー
そりゃもうクレイジーなパーティーでさ
あの野郎 元気にしてんのかな?

ブレット:
ええ 彼女は元気よ

ジェマイン:
ああそうだった…
僕が性別忘れるとアンディ怒るんだよね

ブレット:
私たち一緒に映画を観たのよ

ジェマイン:
そうだね なんか シンドラーのリストみたいだけどそうとは限らない感じのだった?
一緒に観てさ 泣いたんだよね

ブレット:
観たのはポリスアカデミー4よ
一緒に散歩もした

ジェマイン:
それは徒歩で行ったよね 僕の記憶が正しければ

ブレット:
二人で丘の頂上まで歩いてサンドイッチを食べたわ

ジェマイン:
そう サンドイッチを掴んでさ 口に入れたね
そうそう サンドイッチはそう食べるもんだよな
ああジェニー どうなんだい 君まだ歩くの? まだサンドイッチよく食べるわけ?

ブレット:
今もよく歩くけど そんなにサンドイッチを食べるわけじゃないわ

ジェマイン:
そっか

ブレット:
丘の上で何があったか覚えてる?

ジェマイン:
まあ そこそこ

ブレット:
二人で展望台に立ってた

ジェマイン:
ああ 展望台で何したかははっきりと覚えてるよ
ぼくらは街を展望したんだ その丘のてっぺんの場所からさ 
あそこから眺める景色はほんとうに綺麗だったな
建物や車の灯りが まるで夜空に美しく輝く星々を 反射しているかのようだって
ぼくら語り合ったよね あの夜にさ

ブレット:
行ったのは昼間よ

ジェマイン:
つまりあの最高の夜の昼間にさ

ブレット:
あなた 私になんて言ったか覚えてる?

ジェマイン:
えっと はっきりと言葉ぜんぶを覚えてるわけじゃないけど
動詞をいくつか言ったような

ブレット:
あなたは「また一年後にここで会おう」って言った
すこし頭を整理する時間が必要だからって
その様子じゃどうやら綺麗さっぱり片づけちゃったみたいね

ジェマイン:
ラララララララララララララ

ブレット:
私たち子供もいるのよ

ジェマイン:
なんだって?

ブレット:
子供がいるの

ジェマイン:
そんな なんで言ってくれなかったんだいジェニー? 
その丘の上に行って 僕らが甘い そうその甘いサンドイッチを作った日にさ
その子 僕に似た眼をしてるのかい 喋り方は似てる? 
僕の面影を少しでも宿してる?

ブレット:
いいえ全然似てない だって養子を貰ったんだから
忘れるなんて信じられない
とても大変な手続きを踏んだじゃない!

ジェマイン:
ええ うん あのさ
それ本当に僕だったのかな ジェニー?

ブレット:
間違いなくあなただったわ ジョン

ジェマイン:
僕 ブライアンなんだけど

ブレット:
うそ!? やだ本当にごめんなさい!

ジェマイン:
いや 気にしないで

ブレット:
本当にひどいことを 申し訳ないわ

ジェマイン:
ううん いいんだよ

ブレット:
いやだ本当に恥ずかしい!

ジェマイン:
いいんだ 気にしないでよジェニー
いや正直マジでほっとした
そういうの よくあることだし
僕ってそういう感じの顔してるんだろうな

ブレット:
そうなの ジョンもね あは
そういう感じの顔の人なの…

ブレット&ジェマイン:
(ぎこちなく笑う)





2019年9月19日木曜日

Tim Minchin - You Grew on Me

君はまるで腫瘍のように 僕の中で大きくなった
そして悪性黒色腫のように 僕の中に広がっていった
とうとう君は 僕の心臓にまで入り込んだ
はじめから 切除してしまうべきだったのに

残念ながらもう 僕を治療する手立てはない
どんな感情の化学療法にも
僕のみじめな衰退を 止めることはできないだろう
君がまだ良性のうちに 取り除いてしまえばよかった

僕はまるでウィルスに感染するように君と出会った
そうまるで 髄膜炎菌性のクソッたれ髄膜炎みたいにさ
いまや両脚の感覚がない
君といると ベッドから出られないんだ

そして僕は 手術のリスクを負えなくなるまで それを放置してしまった
綺麗に切断できる希望は もうなくなってしまったんだ
君の排除に成功すれば それは
きっと僕をも 殺してしまうだろうから

君はまるで癌のように 僕の中で大きくなった
治療されない緑内障のように 僕にしのび寄った
いまや はっきり物を見るのさえ難しい
君という毒が 僕を盲目にしてしまった

僕は近所の医者に 相談すべきだったんだ
もうこの先ずっと 狭まった視界で生きるしかない
僕の周囲はめちゃくちゃだよ
だって今やどこに目を向けたって 君しか見えないんだ

出会ったときの君は 気まぐれで浅はかだった
なのに僕の鎧は 君の毒矢には敵わなかった
君は僕の胸に食い込んでいて
いま君を引き抜いてしまったら きっと僕は失血死してしまう
息が苦しいんだ

君はまるで腫瘍のように 僕の中で大きくなって
悪性黒色腫のように 僕の中に広がっていった
僕はまるで わかっていなかったんだ
ただの小さな黒子が どれほど速く
大きくなってしまうものかを