2016年10月2日日曜日

Hamilton - Cabinet Battle #1

ワシントン:
さて今宵、他のどこでもない
ここ ニューヨーク・シティにお集まりの皆様
キャビネット・ミーティングの時間がやって参りました!
今回の議題は ハミルトン長官の提案する、
債務を政府で引き受け 国立銀行を設立するという
金融政策についてです
ジェファーソン長官、発言をどうぞ

ジェファーソン:
「生命、自由及び幸福追求の権利」
我々はこの理想のために戦った 妥協していいものじゃない
これは未来を作らんとする者達による宣言だ
まあ驚くなよ これ書いたのじつは俺なんだ
おーっと
だがハミルトンは忘れてるらしい
奴さんは各邦の負債を政府で抱えようとしてるが
それで得するのは誰だか 賭けてみようか?
あいつ張本人に決まってる

ハミルトン:
そんなことはない!

ジェファーソン:
心当たりがあるんだろう
ニューヨークが抱えてる負債──
それをどうしてバージニアが背負い込む必要がある?
あー残念ながら 我々は返済完了しておりますので
南部には課税しないで頂きたいね こっちの苦労は終わってるんだ
バージニアで俺たちは種を蒔き 生産する
おたくはその金を動かしたいだけなんだろう
この経済政策は実にばかげたもんだし
こんな分厚くちゃ 誰にも理解できやしない
我らが自由の国を守るために どうか共に反対して頂きたい
ハミルトンが大統領になどならんよう願おうじゃないか
なあ 英国が紅茶に課税してきたとき 俺たちは大騒ぎしたんだぞ
お前が俺たちのウィスキーに税なんかかけたらどうなるか
わかってるんだろうな

ワシントン:
ありがとう ジェファーソン長官
では ハミルトン長官 それに対する応答をどうぞ

ハミルトン:
トーマス とても素敵な宣言をありがとう
現代へようこそ いま我々は理想じゃなく現実の国にいる
あんたは俺たちとともに国をまとめる気があるのか?
それともモンティチェロで好きなだけラリっていたいんじゃないかね
連邦政府として債務を引き受ければ 新たな信用供与が行える
経済を活発化させられるんだ それがどうしてわからない?
俺たちがアグレッシブに競争的に動くほど 連邦の活気につながるんだ
あんたは逆に鎮静剤を与えようとでもいうのか?
奴隷売買者からありがたい市政学の教えとは笑わせる
言っとくが あんたらの負債が完済してるのは 労働者の賃金が発生してないからだ
「南部で俺たちは種を蒔き 生産する」だと
よく言うぜ
その仕事を本当にやってるのは誰だかみんな知ってるぞ
あともひとつ言わせてもらうがな ミスター・啓蒙時代さんよ
独立戦争のことを その場で戦わなかったあんたが語るな
俺が少しでもあんたを恐れるとでも思うのか?
俺たちは塹壕でくたばりかけたんだ
その間 お前さんはフランス人とお楽しみだったんだろ
トーマス・ジェファーソンはいつも大統領に物怖じ
だんまり 何でも反対して投げやり
マディソン お前もキチガイ 薬をお貰い
お前らはこの国の負債よりもひどい状態
役立たずのクソどもめ
あっち向いてお辞儀したらどうだ
俺の靴のぴったりハマる場所を教えてやるよ

ワシントン:
なんてことを
マディソン、ジェファーソン 落ち着くんだ!
ハミルトン 頭を冷やせ!
少しの休憩を挟んで 再開したいと思います
ハミルトン!

ハミルトン:
はっ!

ワシントン:
話がある

マディソン:
お前には票が足りてない

ジェファーソン、マディソン:
票が足りてないぞ

ジェファーソン:
はは ざまあみろ!

ジェファーソン、マディソン:
議会の承認が必要なのに お前には票が足りてないんだ

ジェファーソン:
恥ずかしいね 一体なにを熱くなっちまったのか

マディソン:
なにを熱くなってたのかだって?


ワシントン:
少しは落ち着いたらどうだ

ハミルトン:
すみません でもバージニアの連中 どいつもこいつも

ワシントン:
君、私もバージニアの出身だぞ 口には気をつけたまえ

ハミルトン:
じゃあこのまま南部に議会の足止めを許すんですか?

ワシントン:
君は票を稼がなくてはいけないな

ハミルトン:
いや、私たちには大胆な手が必要なんだ
この政策を実現させなくてはいけないんです

ワシントン:
そうじゃない、君は周りを説得して賛成者を得るべきだよ

ハミルトン:
ジェームズ・マディソンは僕に口をきこうともしない
無理な話ですよ

ワシントン:
勝つのは容易かったんだ 国を治めるのは困難なものだ

ハミルトン:
連中は協力を拒むつもりだ

ワシントン:
妥協点を探るんだ

ハミルトン:
でもあいつらには何の政策もない ただ私の案を嫌ってるだけだ!

ワシントン:
なんとか説得して気を変えさせるしかない

ハミルトン:
私が議会の承認を得られなかったらどうなるんですか

ワシントン:
彼らは君の解任を求めてくるだろうな

ハミルトン:
閣下──

ワシントン:
道を探るんだ、アレクサンダー
これは上官命令だ

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